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12年半 ありがとうございました! (閉店のご挨拶)
2026年1月31日をもちまして、Maltheads は大洋ビルでの営業を終了いたしました。
2013年6月9日のオープン以来、約12年半にわたり営業を続けてこられたのは、ひとえにご来店くださったみなさま、気にかけてくださったみなさまのおかげです。心より御礼申し上げます。
2000年に生まれ故郷の東京から札幌へ移住し、「地ビールブーム」の真っただ中でビールの現場に立ちました。そこから独立までに13年。ようやく自分の店を持てたものの、開業当初は不安ばかりでした。
当時すでに札幌には優れたビール専門店が存在し、さらに多くのタップを揃える店が増え始めていました。瓶・缶を中心に世界中のビアスタイルを紹介するという、今で言えばかなりニッチな業態は、「長くは続かないだろう」と、実は自分自身が一番そう思っていました。
それでも、「SAPPORO CRAFT BEER FOREST」の実行委員を務めたり、自主的にビアセミナーを開催したりと、できることを一つずつ積み重ねる中で、少しずつ顔なじみのお客様が増え、この店を続ける理由と力をいただいてきました。
転機となったのは、コロナ禍以降です。社会の空気や人々のライフスタイルが大きく変わる中で、営業を続けることは年々厳しさを増し、最終的に閉店という決断に至りました。
振り返れば、ビアバーとして瓶・缶を主軸に据えたやり方には、時代的な限界もあったのだと思います。目新しい樽が次々と求められ、「飲んだことがあるからいいや」という言葉を耳にすることも増えました。
それでも、この店を通じて多様なビールに出会い、スタイルや背景に興味を持ってくださった方が確かに存在したことは、私にとって大きな支えでした。ビールを「文化」として語る入り口の一つには、なれたのではないか――そう信じたい気持ちも、今は正直に持っています。
また、接客面においても、至らぬ点があったことは否定できません。「ひとり営業」という体制の中で、不器用さがそのまま表に出てしまい、結果として心地よく感じていただけなかった場面もあったかと思います。
それでも長く通ってくださった方、温かく声をかけてくださった方がいたことは、今も励みとして心に残っています。至らなかった点については反省しつつ、支えてくださったみなさまには、改めて感謝をお伝えしたいと思います。
最終日は、妻・圭子と二人で、文字どおりクタクタになるまで働きました。その結果、ありがたいことに最終日にして過去最高の売上を達成することができました。多くの方がこの店の最後を見届けに来てくださったことは、店主としてこれ以上ない救いであり、誇りです。
すでに口頭ではお伝えしている方もいらっしゃいますが、次にお世話になる先も決まっております。詳細が正式に整い次第、あらためてお知らせいたします。
当ページおよびSNSアカウントは、今後もそのまま残します。店主の近況や、ビールに関わる活動についても発信していく予定ですので、もしよろしければ、引き続きお付き合いいただけましたら幸いです。
12年半、本当にありがとうございました。そして、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
この経験を胸に、形は変わっても、これからもビールと誠実に向き合っていきます。
Maltheads 店主 坂巻紀久雄
